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Sunday, December 13, 2009

選手交代 - 厳島の戦い「毛利の船頼み」

懸案のファンド立ち上げの仕事。やはり従前の英系法律事務所は降板となり、アメリカ系で対中国投資案件では10年前から先頭グループを維持している某事務所に乗り換えた。

マーケットでの名声/評判もさることながら、こちらの問い合わせメールに対して費用見積もりだけでなく、懇切丁寧なステップ・バイ・ステップのロードマップ(仕事段取り)を提示してくれたのが、クライアントのハートをがっちり掴んだようだ。

これで思い出したのは毛利元就のこと。毛利が戦国大名としてのるかそるかの乾坤一擲の戦いであった厳島の戦い(1555年10月)。陶晴賢を厳島におびき寄せた元就は、海上制圧権を握るために、伊予の能島/来島水軍を味方につけるべく、出動を要請する。もちろん能島/来島には陶からも同様の援軍要請がくる。戦いの直前になって厳島水域に現れた水軍は、兵数で圧倒的だった陶軍(2万〜3万)ではなく、弱小の毛利軍(4千〜5千)に味方した。

その理由を問われた水軍大将、来島通康は答えて曰く、陶方はただ船を借りたいとだけ言ったのに、毛利方は「ただ一日貸してほしい。宮島に渡ったらすぐもどすであろう。」と言った。

「毛利方の一言、思い入りたるところあり。必ず勝つべし。」

海賊衆はこれに同意し、元就に貸すことにした、と。

なかなか示唆に富んだ故事ですね。

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