シンガポール当局がファンドの規制強化に乗り出してきています。
FTの記事はこちら。
金融危機以降、特に昨年中から予告されていたことなので、「え〜っ!」というよりは「ついに」という感じのニュースですね。
最近では目論見書の中でシンガポール籍のマネージャー会社法人について言及する場合も、
「シンガポール金融当局(Monetary Authority of Singapore)に適用外マネージャーとして登録された...」
と言えず、
「シンガポールに適用外マネージャーとして存在する」
という記述を強制させられていました。
シンガポール当局としては、とにかく関連づけられたくない、縁を切りたい、という「けんもほろろ」な対応だったわけです。
数年前、積極的にファンドビジネスの招致に躍起になっていた頃は、
「アジアのオフショア・センターを目指す!」
と意気をあげていたのに、逆風と海外からの圧力で手のひらを返したようなこの仕打ち。
あんまりと言えばあんまりですが、これが事実上、一党独裁政権であるシンガポールのリスクと言えるでしょう。鋭角にコーナリングしてくる政策変更と、その施行の徹底ぶりはさすがです。
「別れろ、切れろ」
は、芸者のときに言う言葉ですが、大事なお金を預かり運用する人には、簡単に「死ね」とも言えません(*1)。今回の規制強化でスキームのリストラクチャリングの必要性が生じる方、どうぞお気軽にお問い合わせください。
*1 「なんか物騒な話をするコンサルだな」と、早とちりをされた方。泉鏡花の「婦系図」です。念のため。
Wednesday, April 28, 2010
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